菌根菌の増加により森林の健全性や樹木の成長を促進し、菌根菌ネットワークが森林を守る!

シロタマゴテングタケ 活動日記
シロタマゴテングタケ 菌根菌 表土回復実験 朽木野鳥を守る会 森林保全

菌根菌の増加により森林の健全性や樹木の成長を促進し、菌根菌ネットワークが森林を守る!

皆様、こんにちは!

この10月に見ましたグリーンパーク想い出の森の使用範囲で、表土回復実験をした箇所の高等菌類の子実体調査を行いましたのでお知らせします。

先ず見られたのが、テングタケの仲間(おそらくシロタマゴテングタケ)、これは外生菌根菌です。

これもテングタケの仲間、まだ幼菌です。

こちらも小さなテングタケの仲間です。テングタケの仲間が多かったですネ。

ベニタケの仲間(外生菌根菌)も多く

木材腐朽性のニッケイタケの仲間もあちこちで発生しています。

ハナホウキタケもおそらく外生菌根菌。これも多数見られました。

シロハツモドキ、外生菌根菌。明らかに外生菌根性のきのこが増えています!

もうあちこちに菌根菌だらけで、

外生菌根菌の菌糸から栄養を受け取るギンリョウソウもあちこちに自生してました!

この10月でもまだギンリョウソウが自生とはちょっと驚きでしたが、それだけ菌根菌が豊富だから秋でも自生するのでしょうネ。

菌根菌は、樹木の根に共生し、土壌中に菌糸を張り巡らせることで、樹木が自力では吸収しにくい土壌中の水分と共にリン酸等の無機塩類を効率よく集めて樹木に供給します。また、病原性菌類からの根を保護し、広範囲から水分補給する働きもあります。

更に色々調べましたら樹勢回復や樹林の樹木同士が菌根菌の菌糸ネットワークで栄養分等をやり取りしていることがわかっていて、これによって成熟した木が幼い苗木を助けるといった相互作用が起こり、森林の再生が促進されるようです。 

この表土回復実験をした箇所では、明らかに外生菌根菌性のきのこが多く、実施していない箇所では腐生性のきのこが多く見られました。

オチバタケの仲間?落葉分解菌です。

カワラタケの仲間、木材腐朽菌です。

ホウロクタケの仲間、こちらも木材腐朽菌です。

外生菌根性のフウセンタケの仲間?

表土回復実験した箇所にも落葉分解性や木材腐朽性のきのこは発生しましたが、発生量が全然違いました。

今年表土回復実験した箇所には、ヌメリイグチの仲間の外生菌根性のきのこが豊富でした。

このように表土回復実験した森林には、菌根菌の菌糸ネットワークが出来ていて樹木と菌類が互いに利益をもたらし合い、森林の健全化が計れているように感じます。

10月29日、この森林保全について、樹木医の株式会社松本微生物研究所の栗栖様にいろいろお話を伺い、菌根菌や腐生菌について詳細に生物多様性等との関連等を伺い、きのこの名前もそれぞれ教えていただきました。さすが樹木医様!いろいろご教授いただき感謝申し上げます。

まだまだ森林保全には難題も多いですが、一歩森林保全の健全化が見えた気がします。

 

 

 

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